CanonicalがBlender LTSのサポートを開始
by Canonical on 2 August 2021
2021年6月23日:BlenderはCanonicalと提携し、Blender LTSアプリケーションスイートに対するエンタープライズグレードサポートの提供を開始しました。
Blenderとは、アーティストやプロのメディア制作者を対象とした無償でオープンソースの3D CG制作ツールです。Canonicalは、Ubuntuを提供するだけでなく、オープンソースソフトウェアに商用サポートと長期セキュリティメンテナンスを提供しています。このたび両社は、企業レベルのユーザーに重点を置いたBlender LTSモデルの展開に合わせ、チームやスタジオへのサポート提供を開始しました。
Canonicalの最高経営責任者(CEO)であるMark Shuttleworthは、次のように述べています。「Blenderとそのすばらしいコミュニティ、設立者、幹部の業績をサポートできることを誇りに思います。本日の発表は、Canonicalのフルサービスサポートと長期セキュリティメンテナンスによってBlenderを強化し、Blender財団との提携を通じてプロのコンテンツ制作者に必要な安心感を提供するものです。」
Blender財団の会長であるTon Roosendaal氏も述べています。「Canonicalと当財団によるこのようなサービスの提供は、オープンソース運営の模範となります。製品やユーザーを大切にする独立した自由な開発者グループが市場に参入し、業界の未来を形作る方法として新しい基準を確立すると期待します。」
サポートサービスには、Linuxの各種ディストリビューションに対応するBlender LTSリリース、Microsoft Windows、macOSが含まれます。Canonicalのエンジニアはお客様と直接協力し、総合的な技術サポートによって可能な限り短時間で問題を理解、診断、解決します。CanonicalはBlenderのサポートインフラとの統合を含め、サポートプロセス全体を管理することになります。
Canonical Ubuntu Advantageをすでにお使いでBlenderのサポート契約を結んだ場合、1つの窓口で簡単かつスピーディーにBlender LTSユーザー向けのサポートが得られます。
Blenderについて
Blenderは各種の機能を統合した無償でオープンソースの3D制作ソフトウェアです。モデリング、リギング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング、デジタル合成(コンポジット)、モーショントラッキング、動画編集、2Dアニメーション制作など、3D制作の全工程に対応します。
企業向けプラン
平日24時間サポート、年中無休24時間サポートの2種類のサポートレベルSLAからお選びください。
内容 | スタンダード | アドバンスト |
電話およびチケットによるサポート | 24時間週5日 | 24時間週7日 |
深刻度1の応答時間 | 4時間 | 1時間 |
深刻度2の応答時間 | 8営業時間 | 2時間 |
深刻度3の応答時間 | 12営業時間 | 6時間 |
深刻度4の応答時間 | 24営業時間 | 12時間 |
年間料金 | 500ドル | 1,000ドル |
詳細情報や各種オプションについて相談をご希望の方は、お問い合わせください。Canonicalによる企業向けBlenderサポートについてご説明します。
ニュースレターのサインアップ
関連記事
CentOSからUbuntuへの移行:システム管理者とDevOpsのためのガイド
CentOS 7は2024年6月30日に提供終了(EoL)を迎えます。この日以降、CentOS Projectは重要なセキュリティパッチを含む更新やサポートを提供しません。RHELベースのエコシステムから離れることは困難に見えるかもしれませんが、Ubuntuなら切り替えは簡単かつ経済的です。 自動セキュリティ検証の最先端を走るPenteraは、この移行の容易性について説得力のあるケーススタディを紹介しています。同社は、どのように自社のコンテナベースのセットアップが最小限の調整でUbuntuに移行され、セキュリティ対策の強化につながったかについて詳しく説明しています。この移行は同社のクライアントからも好意的に受け止められており、広範なコミュニティサポートに支えられて過去20 […]
常時接続フリートにおけるOTAとテレメトリの管理
私のブログ記事を過去2年間読んでくださっている方は、自動車業界がおそらく今日の最も革新的な業界であることをご存知でしょう。実際、世界でも極めて価値の高い企業が、電気自動車(EV)、自動運転(AD)、人工知能(AI)に携わっています。他の革新と同様、この革新にも一連の課題が伴います。 私は、理解や習得が最も難しいテクノロジーが、必ずしも最も複雑に見えるテクノロジーとは限らないことに気づきました。OTA(Over-The-Air)更新とフリートのテレメトリの管理は、今日の自動車業界において最も有望なテクノロジーですが、複雑に見えるテクノロジーでもあります。 OTAの隠れた力 OTA更新は、車両の価値を根本的に覆す可能性を持っています。リモートでのソフトウェアとファームウェアの […]
Ubuntu ProによりリアルタイムUbuntuをAmazon EKS Anywhereのお客様が利用可能に
Canonicalは、今年前半にバルセロナで開催されたMobile World Congress(MWC)2024で、リアルタイムUbuntuがAmazon Elastic Kubernetes Services Anywhere(EKS Anywhere)で利用可能になったことを発表しました。超低レイテンシのデータ処理をサポートする信頼性の高いリアルタイムUbuntuにより、通信事業者はAmazon EKS Anywhere上で自社のOpen Radio Access Network(RAN)ソフトウェアワークロードを実行できます。 この開発は、Amazon EKS AnywhereをOpen RANワークロード用に理想的なプラットフォームにするための、パートナー企業間 […]