Canonical、Kubernetes 1.19を発表
by Canonical on 1 September 2020
Canonicalは本日、パブリッククラウドからエッジまでをカバーするKubernetes 1.19のエンタープライズ向けフルサポートを発表しました。サポート対象にはCharmed Kubernetes、MicroK8s、kubeadmが含まれます。
Canonicalの製品マネージャーであるAlex Chalkiasは次のように述べています。「Canonicalは、ユーザーが最新の機能、ライフサイクル管理、アップストリームに合わせたエンタープライズサポートの恩恵を受けられるよう、すべてのリリースの迅速なフォローに努めています。Kubernetes 1.19では、MicroK8sおよびCharmed Kubernetesにおいても、強固なセキュリティ機能とキャリアグレード機能を提供します。また、証明書管理やIPv6、SR-IOVは、開発用や実運用にかかわらず、すべてのインフラストラクチャに追加されました。」
MicroK8sは、軽量、zero-opsでopinionatedなKubernetesであり、枠組みに沿ったK8sを求めるユーザーにとって最適です。IntelとArmのチップをサポートするMicroK8sは、エッジ環境やIoTのユースケースに適しています。MicroK8s 1.19にはIstio 1.5.1、Prometheus 2.20、K8s dashboard 2.0など新しいバージョンのアドオンも搭載されています。Multusアドオンが一般公開されたことで、複数のネットワーキングKubernetesプラグインを同時に処理できるようになり、Ambassadorアドオンで提供されるAPIゲートウェイを使用して、異種サービス間のトラフィックを扱えるようになりました。最新のstable MicroK8sトラックをフォローしているユーザーは、自動的に1.19にアップグレードされます。
K8sの宣言的かつ柔軟なライフサイクル運用を可能にするCharmed Kubernetesは、マルチクラウドやハイブリッドクラウドの実運用環境を合理化したい企業にとって最適です。通信事業者や小売業者など、重要な実運用ワークロードを実行する企業は、Charmed Kubernetes 1.19に新しく追加された機能を有効に活用できます。最新バージョンは、高速ネットワーキング環境に対応するSR-IOV、IPv6をサポートするほか、CIS(Centre for Internet Security)ベンチマーク準拠によってセキュリティが強化されています。
新機能
アップストリームのKubernetes 1.19のすべての機能は、MicroK8sおよびCharmed Kubernetesで利用可能であり、Canonicalのディストリビューションに含まれる次の新機能も利用できます。
MicroK8s
- 一般に利用可能な新しいアドオン
- Multus
- Ambassador
- ホストのサービスに到達する「ホストアクセス」
- UDPおよびTCPのIngressサポートと、構成可能なSSL証明書
- ユーザーがCAを提供可能
- MetalLBで範囲とCIDR表記をサポート
- レジストリの改良
- 調査のサポート
- サイズを構成可能
- アドオンのバージョン更新
- Istio v1.5.1
- Dashboard v2.0.0
- Linkerd v2.8.0
- MetalLB v0.9.3
- Fluentd v3.0.2
- Prometheus v2.20.0
Charmed Kubernetes
- IPv6
- SR-IOV
- CISベンチマークに準拠
- Ubuntu 20.04 LTSのサポート
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