Amazon EC2 コンソールに Ubuntu Proを追加

by Canonical on 10 July 2023

クラウドコンピューティングサービスの大手オープンソースプロバイダーであるCanonicalは、Amazon Web Services(AWS)のサブスクリプション込みモデルにUbuntu Proを追加したと発表しました。ユーザーは、Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)コンソールからUbuntu Proのオンデマンドインスタンスを起動し、Ubuntu Pro Compute Savings Planを購入できます。

Amazon EC2で新しいUbuntu Proマシンを起動することにより、ユーザーは、Ubuntu Proのデフォルト機能であるUbuntuマシンの長期セキュリティメンテナンス、カーネルライブパッチ、ハードニングスクリプトをすぐに利用できます。

Ubuntu Proは、連邦情報処理標準(FIPS)、DISA STIG対応Ubuntuセキュリティガイド、CISセキュリティダッシュボードへのアクセスも提供します。ユーザーは24時間いつでもCanonicalのサポートを利用できます。

Amazon EC2コンソールは、ユーザーがAWSで仮想サーバーを起動し、管理するためのウェブインターフェイスです。Ubuntu Proの追加により、ユーザーはさらに幅広いツールや機能にアクセスし、充実した長期セキュリティ、カーネルライブパッチ、システムハードニング、FIPSなどを通じてクラウドインフラを最適化できます。Ubuntu Proオンデマンドインスタンスを簡単にデプロイするとともに、AWS料金計算機能を利用しながらAmazon EC2コンソールからUbuntu ProオンデマンドインスタンスやUbuntu Pro Compute Savings Planを購入することも可能です。

LaunchDarklyのPatrick Kaeding氏は、次のように述べています。「Ubuntu ProはまさにUbuntuに求めていたものです。Ubuntu Proにより、運用するスタックのセキュリティをFIPS、ESM、Livepatchを通じて強化できます。クイックスタートメニューから利用でき、従量課金モデルのおかげでコストも最適化することができます。」

AWSのコマーシャルソフトウェアサービス担当バイスプレジデントであるFred Wurden氏は、次のように述べています。「AWSはCanonicalと協力し、Amazon EC2のサブスクリプション込みモデルにUbuntu Proを追加することをうれしく思います。さまざまな業界のお客様がAWSでUbuntuを利用し、重要な企業アプリケーションを実行しています。Ubuntu Proの5年間の長期セキュリティメンテナンス保証により、お客様はパッチ漏れを心配することなく、顧客への価値提供に集中することができます。」

CanonicalのVPであるAlex Gallagherは、次のように述べています。「クラウド上のコンピューティングリソースを簡単かつ効率的に管理する手段をお客様に提案できてうれしく思います。お客様からは長年、柔軟性や自由を失うことのない、安定したオープンソースソフトウェアのサポートとセキュリティを求められていました。Ubuntu Proをできるだけ早期から利用すれば、開発者だけでなく、運用チームやセキュリティチームのニーズも満たしていただけます。妥協なしにオープンソースソフトウェアを最大限に活用する自由は、運用を改善するとともにお客様が価値を得るまでの時間を短縮します。Ubuntu Proが管理作業を簡素化することで、企業や開発者はすばらしいアプリケーションの作成とビジネスの拡大に集中することができます。」

新製品は、AWS GovCloud(米国)リージョンを含め、すべてのAWSリージョンで販売中です。利用を開始するにはAmazon EC2コンソールを開いてインスタンスを起動し、クイックスタートセクションから最新のUbuntu Pro 22.04 AMIを選択してください。Ubuntu Pro 16.04、18.04、20.04など、Amazon EC2のサブスクリプションに含まれる他のバージョンはAWS Marketplaceで提供されており、Amazon EC2を通じて請求されます。

Ubuntu Proの詳細はこちらをご覧ください。

Canonicalについて

Canonicalは、コンテナ、クラウド、ハイパースケールコンピューティング分野の主要OS「Ubuntu」を提供する企業です。Ubuntuは、ほとんどのパブリッククラウドのワークロードに使われているOSであり、スマートゲートウェイ、自動運転車、高度なロボットなどの最先端分野でも使用されています。Canonicalは、Ubuntuの商用ユーザー向けにエンタープライズセキュリティ、サポート、およびサービスを提供しています。Canonicalは2004年に設立された非公開企業です。

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